便秘やマグネシウム不足の改善などを目的に使われるマグネシウム製剤。

服用しづらい味や剤形のため、「水やジュースに混ぜてもいいの?」という疑問をお持ちの方も多いと思います。

この記事では、薬剤師の視点から「マグネシウムは飲み物に混ぜても大丈夫なのか?」という点について、わかりやすく解説していきます。

マグネシウム製剤の種類とは?

まず、マグネシウムにはいくつかの種類があります。代表的なものは以下の通りです。

酸化マグネシウム(MgO)

便秘薬や制酸剤として使用される医療用医薬品。錠剤や粉薬として処方されます。

硫酸マグネシウム(エプソム塩)

医療現場での使用や、入浴剤としても知られています。

クエン酸マグネシウム

サプリメントや、下剤としても使用される水溶性の製剤です。

この記事では、日常的に服用する機会の多い「酸化マグネシウム」および「クエン酸マグネシウム」に焦点を当てて解説します。

 

マグネシウムを飲み物に混ぜてもいいの?

結論:基本的には水に溶かして服用することが可能です。

ただし、薬の種類や性質によっては注意が必要です。

酸化マグネシウムの場合

水にほとんど溶けず、白く濁るだけで溶解しませんが、服用に支障はありません。

粉薬や錠剤を、水に混ぜてすぐに飲めば問題ありません。

クエン酸マグネシウムの場合

水に溶けやすく、下剤として使われるケースもあります。

やや酸味があるため、冷水で割ると飲みやすくなることもあります。

ジュースやコーヒーに混ぜても大丈夫?

薬の効果に影響する可能性

酸化マグネシウムはアルカリ性のため、酸性の飲料(オレンジジュース、炭酸など)と反応することがあります。

これにより、有効成分が分解され、効果が弱まる恐れがあるため、避けるのが安全です。

味が大きく変わることも

苦味やえぐみがあるため、コーヒーやジュースの味が損なわれることがあります。

薬剤師おすすめの服用方法は?

薬剤師としては、以下のような服用方法をおすすめします。

  • 水またはぬるま湯(100〜200ml)で服用
  • 粉薬はよくかき混ぜてから、すぐに飲む
  • 錠剤はそのまま飲み込む

なお、クエン酸マグネシウムなど一部の薬では、「水に溶かして服用」と明記されていることもあるので、必ず医師や薬剤師の指示に従ってください。

まとめ:飲みやすさと効果を両立するために

マグネシウム製剤は飲み物に混ぜて飲むことも可能ですが、製剤の種類によっては効果に影響が出ることもあります。

とくに酸性飲料との混合は避け、水やぬるま湯での服用が最も安全です。

もし「味が苦手でどうしても飲めない…」という場合は、薬剤師に相談すればゼリー剤など、別の剤形を提案できることもあります。

毎日の服薬を無理なく続けるために、あなたに合った服用方法を一緒に見つけていきましょう。

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